砥部焼・器の特性

はじめに

砥部焼は、成形、絵付けなど、うつわ作りの全工程が職人による手仕事のため、サイズ、色合い、濃淡など微妙に異なり、1つひとつ雰囲気が違うのが特徴です。やわらかい雰囲気を表現するためあえて歪ませているものや、メリハリをつけるためあえて濃淡を出しているものもあります。個体差は、手仕事ならではの風合いと思っていただければ幸いです。

また、お客様のブラウザによって、うつわの見え方が異なる場合があります。そのため、下記のような内容での返品はお応えいたしかねますのでご了承ください。

なお、お客様へ発送する前に専門のスタッフが入念に検品し、良品か不良品かを総合的に判断しております。オンラインショッピングは、現物を見られないというデメリットがありますので、在庫の中からプロの目線で選んだ、最も良いうつわをお届けいたします。

1.黒点

小さい黒点は「鉄粉」と呼ばれており、何らかの理由で土や釉薬に酸化鉄(鉄錆)が混入することによって、焼成すると褐色の点が現れるものです。
鉄錆の混入を防ぐ様々な対策を取っておりますが、完全に防ぐのは難しいため小さいものに関しましては、良品の範囲内とさせていただきます。

2.ピンホール

針でついたような極小クレーターのことを「ピンホール」と言います。様々な原因がありますが、主に石膏、棚板の炭化ケイ素や有機物(ホコリ)などが混入、あるいは表面に付着し、焼成時の分解で炭酸ガスが発生することによって、ガスの抜けた後がピンホールとなり現れるものです。
小さく、目立たないところにあるものに関しましては、良品の範囲内とさせていただきます。

3.楕円

ろくろで成形したうつわは、少し楕円になるものもあります。少し楕円になっている程度のものであれば、良品の範囲内とさせていただきます。

4.アルミナの付着

焼成後に棚板とうつわを剥がしやすくするため、高台にアルミナを塗っており、その際、高台の外側にはみ出すことがあります。
少し付着している程度のものに関しましては、良品の範囲内とさせていただきます。

5.シワ

タタラ成形で制作したものは、シワのようなものが現れることがありますが、土を板状に薄く延ばした際にできるもので、不良品ではありません。

6.盛り上がり

見込み(内側の底面)が少し盛り上がっているものもあります。
素地の乾燥速度の違いでどうしても起こる現象であり、不良品ではありませんが、盛り上がりがひどいものに関しましては出荷いたしません。

7.深さ・形の違い

ろくろやタタラ成形で制作したお皿は、乾燥させる過程で縁の部分が立ち上がってきます。
全く同じように作っても縁の立ち上がり具合により、微妙に深さや形が違ってくるものですのでご了承ください。
※画像は6寸玉縁皿(ボーダー)&長方皿(小)(水玉)を使います。

8.デザインの違い

うつわのデザインは手描きですので、全く同じものは存在しません。僅かに、絵柄の大きさや長さ、配置などが異なります。
たとえば画像のように、つぼみの部分が描かれているものと描かれていないものがあります。それは絵付けの際に全体のバランスを見ながら、描くか描かないかを判断しており、描き忘れではありません。

9.厚みの違い

うつわの厚みは、なるべく揃えられるように意識しておりますが、その時の土の状態や成形する職人によって、若干変わってきますのでご了承ください。

10.濃淡の違い

絵柄の発色が薄いものもあれば濃いものもあります。
これは顔料の濃度、染め付ける回数やスピード、あるいは釉薬の濃度や掛ける時間によっても変わり、完全に同じ発色にするのは困難なためご理解ください。

注意事項等

●急熱急冷はひび割れの恐れがあるためご注意ください。
●土鍋のような耐熱粘土ではないので、オーブンのご使用や直火はお控えください。
●転写シールのうつわは、たわしや研磨剤などで強くこすると剥がれる恐れがあります